ぶらり散歩、気になるスポット探訪、見聞録

ぶらり探訪 GNH358

蕎麦

砂場 蕎麦(すなばそば):江戸三大蕎麦

更新日:

江戸蕎麦三大系譜「砂場 蕎麦」

砂場(蕎麦)は、大阪から江戸にやってきた蕎麦屋

砂場(蕎麦)といえば、藪(蕎麦)、 更科(蕎麦)と並ぶ、江戸蕎麦三大系譜(御三家)ですね。

御三家のうち、砂場(蕎麦)だけ、大阪から江戸にやってきた蕎麦屋です。

日本の蕎麦・蕎麦切りの歴史はこちら
蕎麦~江戸蕎麦文化の発祥
御三家についてはこちら
江戸蕎麦三大系譜~藪、更科、砂場

砂場の創業は、
1583年から始まった大坂城の築城に関わっていることは間違いないでしょうが、
砂場が江戸へ進出した経緯は明らかなっていないようです。

「砂場 蕎麦」探訪

江戸~明治時代の砂場 蕎麦

1751年刊行の『蕎麦全書』には大和屋というお店が
「大坂砂場そば」として紹介されています。
砂場が大坂屋を名乗り半天に「○に大」のしるしをつけるのは、
まぎれもなく大坂系だったからだとか。

1804~1818(文化年間)ごろ、
評判のよかった糀町七丁目砂場藤吉(現在の東京都千代田区麹町)の後裔は、
明治年間に現在の荒川区南千住一丁目に移り、
南千住砂場(長岡孝嗣)と称しています。

江戸末期の1848年に出版された『江戸名物 酒飯手引草』には
砂場と名乗るそば屋が6軒掲載されていて、
そのうち現在まで続いているのは、糀町七丁目砂場藤吉(現・南千住砂場)。

この店から
1865~1868年(慶応年間)に本石町砂場(室町砂場・五代目村松毅)、
1872年(明治5年)に琴平町砂場(虎ノ門砂場・五代目稲垣隆一)が
独立したと言われています。

また、巴町砂場(初代:萩原長吉)は、
1815年(文化12年)板の番付『名物商人ひやうばん』に載った「久保町すなば」が、
立ち退き命令によって1839年(天保10年)巴町に移転した老舗です。

明治に入り西久保巴町に町名変更され、
それ以降「巴町砂場」として平成の時代まで営業を続けました。
※2017年(平成29年)6月閉店(四代目萩原長昭)

赤坂砂場は室町砂場の三代目の弟、村松亀次郎が
1964年(昭和39年)に暖簾分けして出店。

参考文献
* 岩崎信也著『蕎麦屋の系図』(光文社新書)
*『蕎麦屋のしきたり』藤村和夫著(日本放送出版協会、生活人新書)

砂場 蕎麦の伝統

砂場の蕎麦の特徴は、“白くて細い蕎麦”

・蕎麦の実の中央に近い部分を使っているため 蕎麦の風味だけを上品に味わえる。
・田舎蕎麦は、実の外の部分も使うため黒っぽく、蕎麦の持つ味をすべて楽しめる、
という違いがある。
・さっと食べられるように細切りで提供される。
・細いのにもかかわらずコシがあり、見た目以上にしっかりしている。

つゆの特徴は、
・汁の味は中庸。藪は辛く、更科は甘い。その中庸が砂場。

という伝統があるそうですが、各々の店によって違いがあるため、
ここでは評価しないことにします。

江戸時代に存在していた砂場のうち、南千住砂場は2018年現在も営業中

砂場 総本家(南千住砂場)

砂場総本家:東京都荒川区南千住1-27-6 創業は1912年(大正元年)8月。

江戸時代に記録がある「糀町七丁目砂場藤吉」が移転して存続したもの。
昭和29年に建てられた店舗は荒川区の文化財の指定を受けています。

総本家と名乗ってはいるものの、蕎麦の評価は一定していないようです。

巴町 砂場【閉店】

巴町砂場:東京都港区虎ノ門3-11-13 1839年(天保10年)開業
※2017年(平成29年)6月30日閉店

江戸時代に記録がある「久保町すなば」が移転。
巴町砂場と、糀町から分岐した虎ノ門大坂屋砂場は、
非常に近いところに店を構えています。

【練馬・田中屋手打ちそばのルーツ】

東京都練馬区内環七通り沿いにあった蕎麦の名店「田中屋」
※創業1958年(昭和33年)~1996年(平成8年)閉店-

創業者の田中國安氏が、「これからは手打ちそばの時代が来る」と先読みして
店の番頭を修業に出したのがこの巴町砂場だとか。

※田中國安氏の弟子筋には、
竹やぶの阿部氏や玄蕎麦野中の野中氏等々そうそうたる方々が
巣立っているとのことです。

出典:一茶庵 片倉英統のブログ

室町 砂場

室町 砂場:東京都中央区日本橋室町4-1-13

幕末の慶応年間(1865年-1868年)、砂場本家「糀町七丁目砂場藤吉」から暖簾分けで、
芝高輪の魚籃坂(現・港区三田高輪近辺)に開業したとされています。

1869年(明治2年)、魚籃坂から日本橋の本石町二丁目に「本石町砂場」として移転、
この時の明治2年を創業年としています。

1932年(昭和7年)の町界変更により室町四丁目となり、
「室町砂場」と改称しています。

伝統料理 天ざる・天もり発祥のお店
戦後間もなく、三代目兄弟が、暑い夏でも”天ぷらそば”を食べ易くと冷たいセイロの今で言うつけ麺のスタイルにして提供したのが“天ざる”“天もり”の始まり。元々“天ぷらそば”や、一品料理の“天ぷら”と“ざる・もり”はどこのそば屋の品書きにもありましたが、つけ麺スタイルはここから始まったそうでございます。

室町 砂場

室町 砂場 赤坂店

室町 砂場 赤坂店:東京都港区赤坂6-3-5

開店:1964年(昭和39年)

大坂屋 砂場 本店

大坂屋 砂場 本店 :東京都港区虎ノ門1-10-6

砂場本家とも言える糀町七丁目砂場から、1872年(明治5年)暖簾分け。

 

砂場会(砂場長栄会)

江戸時代からでは、江戸の麹町砂場が南千住の方に移って「砂場本家」を名乗り、
久保町砂場は移転の後に天保10年(1839)巴町砂場を名乗って現在に至っている。
昭和8年に砂場長栄会が結成され同30年に「砂場会」と改称している。
「すなば物語」坂田孝造著が発刊された昭和59年頃の会員店舗数は182と記されている。
出典:大阪・上方の蕎麦

店名に砂場と付く店一覧

【東京都】
*TCAT:砂場=中央区日本橋箱崎町4-42-1東京シティー・エアーターミナルビル本館2F
*東銀座:木挽町 砂場(こびきちょう すなば=中央区銀座4-11-2
*浅草:砂場=台東区浅草6-41-12
*新御徒町:砂場=東京都台東区元浅草1-1-1
*稲荷町:砂場=東京都台東区元浅草2-10-13
*王子:砂場=北区豊島2-5-9
*新板橋:砂場=北区滝野川5-23-6
*梶原・荒川車庫前:砂場=北区堀船3-38-1
*尾久:砂場=荒川区西尾久7-47-1
*舎人公園:砂場=足立区西伊興3-17-21
*扇大橋:砂場=足立区扇3-7-22
https://www.facebook.com/sunaba.ougi/
*東新小岩:砂場=葛飾区東新小岩6-28-1
*新小岩:砂場=葛飾区新小岩1-26-21
*本所:砂場=墨田区本所1-31-8※平成26年6月に新装開店
http://www.honjo-sunaba.jp/
*葛西・船堀:三角砂場(さんかくすなば)=江戸川区江戸川6-20-2
*1953年(昭和28年)開店⇒https://sunaba.wixsite.com/home
*東新宿:そば寿 す奈ば (そばじゅ すなば) =東京都新宿区新宿7-17-11
*西新宿:砂場=新宿区西新宿7-17-11
*早稲田鶴巻町:鶴巻町 砂場:東京都新宿区早稲田鶴巻町543-7NSビル
*若松河田:砂場=新宿区余丁町6-32
*富久町:砂場=新宿区富久町40-8
*北品川:砂場=品川区北品川3丁目11-18
*世田谷:砂場=世田谷区世田谷1‐26‐15
http://www.s-sunaba.com/index.html
*野方:砂場=中野区野方1-20-4
*吉祥寺:吉祥寺 砂場(きちじょうじ すなば):東京都武蔵野市吉祥寺本町1-9-10 ファミリープラザビル B1F⇒http://www.kichijoji-sunaba.com/
*武蔵境:日赤前 砂場(にっせきまえ すなば)=武蔵野市境南町2-28-16
*三鷹:三鷹砂場本店(みたかすなばほんてん)=三鷹市新川6-36-31
創業1923年(大正12年)⇒https://www.facebook.com/sunabahonten
*府中本町:府中砂場(ふちゅうすなば)=府中市本町1-10-2
府中砂場
*分倍河原:砂場=府中市美好町3-5-23
美好町砂場
*小平:砂場=小平市美園町2-2-7
*田無:砂場=西東京市田無町4-25-1
※創業100年超。2003年頃、青梅街道沿い田無タワー付近から移転
*昭島:砂場=昭島市松原町1-27-4  創業1974年(昭和49年)
*東久留米:砂場=東久留米市本町4-17-15 創業2013年(平成25年)

【神奈川県】
*秦野:秦野砂場(はだのすなば)=秦野市新町2-30 創業1978年(昭和53年)
秦野砂場

【静岡県】
《秦野砂場 支店》
*御殿場店:静岡県御殿場市二の岡1-9-20
*裾野店:静岡県裾野市深良1231-1
*三島店:静岡県三島市谷田179-1
*伊豆高原店:静岡県伊東市富戸1038-7

【山梨県】
*河口湖:砂場=南都留郡富士河口湖町勝山2538-4

砂場 閉店録

*巴町 砂場:2017年(平成29年)6月30日閉店

*鷺ノ宮:砂場=中野区鷺宮4-1-14吉田ビル1F※昭和50年代に閉店
*阿佐ヶ谷:砂場=杉並区阿佐谷北3-28-21
※2009年(平成21年)5月時点では営業中。その後閉店。
*東品川:そば處砂場=品川区東品川1-12-5 1936年(昭和11年)開店
※2010年(平成22年)4月時点では営業中。その後閉店。
*高円寺:砂場=杉並区高円寺南2-14-10
※2011年(平成23年)2月時点では営業中。その後閉店。

 

『砂場蕎麦(すなばそば):江戸三大蕎麦 ぶらり探訪GNH358』

初稿:2018年5月26日
最新更新日:2018年11月10日
関連情報
藪蕎麦(やぶそば):江戸三大蕎麦
更科蕎麦(さらしなそば):江戸三大蕎麦

-蕎麦
-, ,

Copyright© ぶらり探訪 GNH358 , 2018 All Rights Reserved Powered by STINGER.